世の中のSiC棚板は全て同じという訳ではありません
性能の良し悪しの基準となるのは簡単に言うと原材料におけるSiC(炭化ケイ素)の含有率と棚板の比重です。
SiCの割合が低い物は棚板自体の比重も軽く、安価に生産できますが同時に性能も劣ります。
当社棚板のSiC含有率は89.8%で、カサ比重は2.8です。
これは最適な割合・比重で必要十分な性能を持ちつつ、コストパフォーマンスも非常に優れた棚板となっています。
叩いてかん高い金属音のするものが良い棚板で、逆に鈍い低い音のする棚板は品質の落ちる棚板です。
「割れにくさ」「曲がりにくさ」の秘密。
簡単に「棚板の性能」を測る場合、「割れにくさ」と「曲がりにくさ」がありますが、一般的にこの2つは相反する性質で、理論上割れにくい物は曲がりやすく、逆に曲がりにくいものは割れやすいといえます。
当社の棚板は、SiC粒度配合・成形バインダー等の原料配合ノウハウや成形・焼成と言った製造ノウハウ等によってこの相反する性質を克服しました。
そしてSiC最大の弱点である酸化による劣化に対しても非常に強い高性能SiC棚板となっています(SiC棚板の曲がりや割れの原因は、SiC自体が酸化され劣化する事が主な原因です)。
また、スリット加工(切り込み)を施すことにより、「冷め割れ」への耐性が更に高くなっています。
SiC棚板:成分表
◆ 品名 : FR−90
◆ 分類 : 酸化物結合SiC
◆ 安全使用温度 : 1500℃未満
化学成分(%) | SiC | 89.8 |
---|---|---|
SiO2 | 8.9 | |
Al2O3 | 0.5 | |
Fe2O3 | 0.3 | |
物性 | 見掛気孔率(%) | 6.5 |
カサ比重(g/cm3) | 2.8 | |
強度 | 室温圧縮強度(kgf/cm2) | 1,500 |
熱的特性 | 熱膨張率 at 1000℃ (%) | 0.48 |
熱伝導率 at 1000℃(Kcal/mHr.℃) | 14.0 | |
荷重軟化点 | (T2℃) (2kg/cm2) | ≧1,700℃ |
*数値は参考数値で、諸条件により変わる場合があります