上の写真は再結晶SiC(Re-SiC)のサヤ・匣鉢です。 サイズは外寸で280x280x高さ140mmで、肉厚は6mm弱です。
再結晶SiCの最高使用温度は1600℃で、SiC耐火物の中では一番高温で使える部類になりますが、再結晶SiCサヤのその他の特徴は
一般的なアルミナ・ムライト・コージライト質サヤに比べ
- 熱伝導率が格段に良い
- 熱衝撃(サーマルショック)に対して強く、迅速焼成に対応できる
- 材質その物に強度があるのでサヤの肉厚を薄くできる
- 成分はSiC99%なので、シリカ(SiO2)フリーで焼成物との反応が少なく、又粉体の引っ付きも少ないのでメンテナンスが楽
- ボロ降りが少なくコンタミの心配も少ない
と言った事が揚げられ蛍光体の焼成等に使用されます。
但しSiC耐火物全体に言える事ですが、金属とSiCは反応しますのでフェライト等を直接SiCサヤに入れる使い方はお勧めしませんので、その場合は中に小さなアルミナ質サヤを何個か入れて使われる場合もあるようです。