SiC耐火物の酸化による変化が如実に現れた例です。
左は当社の新品酸化物結合SiCで右は他社の使用後酸化物結合SiCです。
右の物も元は左の物と同じような濃いグレー色をしており、サイズも左と同じサイズでしたが、炉の中で焼成を繰り返される事によりSiC+O2=SiO2+CというSiCの酸化反応によってSiCがSiO2(シリカ)に変化し、色が白っぽくなりサイズも膨張してしまいました。
ここまで変化してしまうと、この2つが元は同じ外観をしていたなどとは全く想像できないかと思います。
右側の酸化されてしまったSiC耐火物の断面が下の写真です。
表面に近い方が色が白っぽくなっているのが判るかと思いますが、これは表面に近い方が酸化された度合いが強い為です。これくらいまでにSiCが酸化され膨張し劣化してしまうと、もはや耐火物としての役割・強度は無く、表面をこすればボロボロ白い粉が落ち、手でも端の方が折れるくらいです。
以前のブログ記事SiC耐火物の膨張と劣化でも書かせて頂きましたが、SiC耐火物の性能の良し悪しは「いかに酸化され難い性能をもっているか」という点で決まってくると言っても過言ではなく、当社販売酸化物結合SiCは、その原料選定から各製造工程におけるノウハウにより、耐酸化性能に優れた高品質SiC耐火物となっております。