SiC耐火物の中でも強度があり、熱伝導率も良い反応焼結SiCですが、製造方法や緻密質という特徴から形状やサイズに制限があります。
反応焼結SiC(Si-SiC)は、気孔のあるポーラスなSiCの成形体に金属シリコン(Si)を含浸させて緻密体を作る事により、高強度・高熱伝導率・高耐酸化性能を有する耐火物になりますが、その肉厚に差があると金属シリコンを含浸させる際に含浸具合が不均一になり、薄い部分に合わせると厚い部分が”含浸不足”になり、厚い部分に合わせると薄い部分が”焼けすぎ”になり反りが発生したりしますので、基本的には均一な厚みの形状しか製造できません。
また肉厚が12mm(小さな物だと15mm)より厚いと含浸し切れないので、厚みは12mm以下(もしくは15mm以下)である必要があり、また他の耐火物でも同じですが、薄すぎても製造し難くなりますので、サイズにもよりますが一番薄くて5mmくらいの肉厚となります。
また緻密体であるが故に、製造工程で反りや割れが発生せずに作れるサイズも(要求される反り公差にもよりますが)約500x400mm くらいまでが限界です。