SiC棚板破断面の焼成テストその2(酸化焼成)

前々回の記事で「新品SiC棚板破片を800℃の素焼き窯に入れたらキラキラしていた破断面が酸化されつや消しになった。」と報告しましたが、1200℃くらいの酸化本焼成では破断面がどう変化するかをテストしました。

下の写真は1,240℃の酸化本焼成の炉に入れた後の新品SiC棚板破片の破断面の写真です。SiC cross section oxidation fired 1240C

この場合も新品を割った時にはキラキラしていた破断面が酸化されつや消しになりましたが、800℃素焼きの時よりも更にマットな感じになり、大きめのSiC粒の部分でも(800℃素焼き時と違い)キラキラは残らずに全てつや消し状態になっています。

ヒートショックによる割れは800℃以下の温度帯ですので、前々回のテスト結果と合わせて考察すると、炉で使用したSiC棚板が割れた時の破断面がこの写真の様に完全にマットなつや消しになっている場合は昇温時の800℃までに棚板が割れ、その後1,200℃くらいの酸化焼成にさらされて破断面がつや消しになったという事で、SiC棚板は昇温時に割れた可能性が高くなります。