Si-SiC(反応焼結SiC)の劣化

一番酸化されにくく、1,350℃以下であれば一番耐久性のあるSi-SiC(反応焼結SiC)でも長年使っているとやはり劣化はします。下の写真は実際に使用されているSi-SiCビームですが、表面がかなり白っぽくなっているのが判るかと思います。
Si-SiCビーム劣化現場

Si-SiCも他のSiC耐火物と同じく、劣化=酸化される事で、含浸された金属シリコン(Si)やSiCが長年の使用を繰り返す内に少しずつ酸化されSiO2となり白く表面に析出してきます。
Si-SiCビーム劣化1

表面にガラス状のテカテカしたものが付いていたり、表面に白い粉や薄い片の層が出来ていたりしており、表面の白い部分は触るとパラパラと取れて落ちます。また下の写真のようにビーム内側に白くSiO2が析出したりもします。
Si-SiCビーム劣化2

こうなってくると本来、金属シリコン(Si)を含浸させることによって強度を得ていた物が「骨粗そう症」の様な状態になり、割れたり、折れたり、チッピングしやすくなったりします。